hikoharu's blog

エンジニアリング、プロダクトについて考えていること。twitter: @hikoharu06

中小企業のM&A、留職事情について調べてみた

最近新規事業として大企業から中小企業に留職(留学の社会人版)する事業を検討していて、周辺事情について調べてみた

背景

日本に380万社あるといわれている中小企業は後継者不足がとにかく深刻。ざっと試算ではこの中で100万社ほどが 社長が60歳以上&後継者不在だと言われている。当然この中には黒字企業も含まれている

中小企業のM&Aについて

上記のような問題があるので、ここ数年で中小企業と個人のM&Aが盛んになってきた。M&Aというと企業がやるもので 数百億のディールとかイメージしてしまうが、中小の場合は数百万レベルでM&Aできるものも多く存在する。 ただ当然だけど、購入しようと思っても個人が中小企業を探すの大変だから最近多くのプラットフォームができてきている。

https://macloud.jp/

https://www.tranbi.com/

https://fundbook.co.jp/

あとはこの辺りのテーマについてドンピシャな本がある

要約すると

  • 老後不安だろうし、頑張って資本家になろう
  • とはいえ0→1企業は難しいしリスク高い
  • 飲食店経営もレッドオーシャンでおすすめしない
  • 後継者不足の中小企業を経営するのがおすすめ
  • 中小は普段大企業で当たり前にやっているような業務効率改善(Excel使うとかのレベル)ができていないから、普通に大企業で働いて自然に身についたスキルで十分貢献できる

https://www.amazon.co.jp/dp/B07C21NBMM/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

事業検討について

事業検討していく中で、それなりのキャリアの人が中小企業で働くにしても、会計、人事とかの専門知識ないと厳しいかなーと思っていたのですが、中小の業務の実情が結構レトロそうなのでいわゆる真ん中くらいの普通の層でも大企業でしっかり業務プロセスの仕組みを学んでいれば中小企業で業務改善などで活躍できるかもというのは新鮮だった

本だと上のTRANBIとかM&A仲介サイト使って探すの進めてるものの、相当ハードル&リスク高いと思うので、実際やる前に一度体験するという留職は中小側にもニーズありそう (実際、本でもリスク把握のためのデューデリジェンスと社員との信頼関係を作るためにまず2年位は役員で働くこと勧めている)

留職だと現状は大企業とベンチャーを結ぶこういうのがある。

http://loandeal.jp/

留職考える上で難しいのは、派遣元企業、派遣先企業、社員のどこにピン留めするか。 それぞれのニーズ想定すると

  • 派遣元企業

    • 中間層派遣して、メッチャ優秀になって帰って来てほしい
    • 最悪優秀にならなくてもいいから、さっさと退職させて代謝良くしたい
  • 派遣先企業

    • 大企業のノウハウ知りたい。業務改革したい
    • 後継者欲しい
    • お金はあんまりかけたくない
  • 社員

    • 経営者やってみたい(ここは老後ゆっくりしたい層と、暇だし肩書欲しいし働きたい層で結構違う)
    • とはいえ年で老後もあるし、金銭的なリスクは最小限に押さえたい

上のローンディールとかは派遣元の「中間層派遣して、メッチャ優秀になって帰って来てほしい」にフォーカスしてる気がする(しかもメインターゲットは30代)。 中小企業の後継者不足&黒字倒産にピン留めするならどういう座組みがいいか要検討。